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草刈り
カテゴリ: フィリピンButBut / テーマ: フィリピン / ジャンル: 海外情報
段々になっている水田は、石垣で区切られていて
幅50センチ程のあぜ道があり、あぜ道と水田は石階段で繋がっているのだけれど、このあぜ道や水田の草取りってのが、又大変。
ある日、俺はじぃちゃんと一緒にここの草刈りを頼まれた。
幅1メートル程距離にして30メートル位だろうか?
「おし!こんなの夕方までに片付けてやるけんね!」
急速にけんね化しつつ、最初から飛ばした。
ランツという鉄筋の先をノミ状に研いだもので、
ザックザックとは行かないまでも、強引に草の根元に叩き込んで刈って行ったのだけど、びっしり生えている草は思いの他強敵だった。
何が強敵かというと、生えてる草というのも全部この山に自生している草。いやもう草というよりはちょっとした直径3、4センチ程の木なんていうのも混ざってたりする。
言ってみれば庭やその辺の畑の草刈りとは訳が違う。
じいちゃんを見てみると、これまた石垣の間から生えた木を、
ありえないパワーで時には引きちぎり、鉈を振るい、
まるで悪鬼の如くだ…
俺のが幾つ若いんだよ…
負けてはいられない。
MAXだったスピードを更に上げた。
しかし、ここは日本じゃない。
言ってみれば炎天下。帽子をかぶっているとはいえ、
30度を楽に越えていく中での作業。
徐々に疲れは溜まって行く。
だけど、男たるもの泣きは入れられない。
刈るしか無いのだ。
刈れば作業がしやすくなるし、米にもちゃんと栄養が行く。
家で待ってる五人の子供達だって、腹いっぱい来年飯が食えるかもしれない。
そう思えば疲れるどころか、作業そのものが楽しくさえ思えた。

そんな時おじいちゃんが俺の前に草を差し出した。
俺とじいちゃんの会話は全くといっていい程通じない。
片言の言葉と、身振り手振りに頼る他無いのだが。
どうやら、胃腸と疲労に良い草らしい。
これは食ってみるかとおもむろに口にしてみると…
「これは苦いよ。じぃちゃん。良薬口に苦しっていうけど、ハンパ無い苦さだよ…」
更に差し出すじいちゃんを横目に丁重に辞退し作業に精を出した。

夕刻、作業も終わり家路へと二人向かったのだが、
じぃちゃんが家とは若干それた方向へ歩き始めた。
5分ほど歩くと、用水路の取水口へと着いたのだが、
じぃちゃんは俺に汚れた体を洗ったらどうかと言う。
見れば、かなり汚れている。
俺とじぃちゃんはお互い少し離れ、おもむろに水浴びを始めた。
流れるというよりは、溜まっているというのに近いような水。
したがって、水温も思ったより暖かい。
リフレッシュ感には欠けるが、それはそれ。
夕焼けを眺めながら、手足を洗い。
気分も新たに家路を急いだ。

帰り道。俺はじいちゃんの背中を見ながら先へ進んだのだけれど、
体型や背格好が無くなった父親にそっくりな事に気がついた。
親父と一緒に仕事するってこんな感じなのだろうか?
癒えかけていた傷が思い出したように痛んだが、
その背中を見る事が出来た自分を幸せに思った。
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Edit / 2006.01.28 / Comment: 7 / TrackBack: 0 / PageTop↑
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